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第58話 ヴィラ(別荘)の夜

last update Last Updated: 2025-07-26 23:24:14

二階建てのヴィラ(別荘)

建物の廻りで、夜風に水鳥、魚達が立てる水の音が優しく、囁くように心地よい

あ、誰かが飼っている猫だろうか?

窓辺を猫の親子が散歩中

「ミニキッチンでハーブティを淹れましたけど、如何ですか?」

「お酒も有ります、グラスを…アラインさん」リン

「リン君は優しい、だけど無理はしないでね」私はそっとリン君の手に自分自身の手を重ね合わせた。

「え、そんな」

「先ずはリン君が飲んで、ホットミルクくらいなら、私も作れるから」

「あ、あの大丈夫です、僕もハーブティを頂きますね」

二人で一階の部屋、広間のソファに座り

見つめ合う

二階の部屋の寝室では小さな妹ちやんのアリスちやんに

別の小さな部屋には忍者っ子達、ボディガードの護衛達が控えている。

コポコポとお湯を

硝子のティポットに注ぐ

硝子のティポットにはハーブの花ビラに葉を淹れてあり、ポットの湯の中でハーブの花ビラ、葉が舞う、しばらく置いた後

「喉越しが良くて、さっぱりしている味だリン君」

「ええ、心が落ち着きます」

「私と過ごす日々はリン君、小さな妹ちやんアリスちやんにとって楽しくて、豊かで快適で幸せであると良いと思うよ」

「私は…リン君、君を幸せにしているだろうか?」

「小心な僕には…驚く事が多いですが

アラインさんに僕達は

とても、信じられない程、幸せにして頂いてます」

「だから、感謝しています」

「あ…」涙が溢れ落ちるリン

「そう言ってくれるだけでも

私は嬉しいよ、リン君」

そっと持っていたハンカチで泣いている彼の涙を出来るだけ、優しく拭う

そして、彼を抱きしめ

頬に軽いキスを…してしまう

「私は君の事が大好きだ

リン君が居るだけで、私は…」

その時、階段から小さな足音

階段から降りて来たのは…

「リン兄ちやん、目が覚めちゃった」

小さな妹ちやんのアリスちやん

「あ、起きたの」ちょっと間抜けな声を出してしまう私、アライン

「そうなの、アライン兄ちやん

二人とも仲良しなのね」

アリスの言葉

その言葉に互いの顔を見る二人

頬が赤くなる。

「あ、あ、アリス…僕がホットミルクを作るから、それを飲んで休もうね」

焦りながら、リンはミニキッチンの部屋に駆け込んだ。

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